テアトル・アビエルトで、「新しい天使」公演を見てきた。
これを見に行くことになったきっかけは、ある日この劇の出演者であるタムラくんがカフェにやってきて、チケットを手売りしてた。ふだん演劇を見ることなんてないのだけど、フン賊なんかの芝居に興味があったので見てみることに。
可部線に20分揺られて上八木へ。アビエルトは線路沿いにある、裏が畑の劇場。中に入ると、舞台が土間というか砂場だった。ほかは真っ黒。相撲でいう「砂被り」の砂の被らなそうなところで見る。
音楽や音響がトロンボーンとヴァイオリンの生演奏。すっごい贅沢。
ストーリーが全然把握できない。役者さんの台詞は明確に聞き取れるというのに、その意味が理解できない。理解できないのに芝居はすごく面白い。役者さんが皆すごく魅力的で、彼らのアクションひとつひとつに目を見張ってしまうからだ。クエスチョンマークがドンドン積み重なってゆくなかで、登場人物が徐々に増えてきて、彼らが少しずつ抱く”共通点”があるような無いようなで、気がついたらあっというまに終わってた。100分という一瞬。終盤のタムラくんの水を得た魚のように活きが良く、瑞々しく、躍動的な踊りが素晴らしかった。「屑屋のおっちゃん」役の人があまりにナチュラルに役をこなしていて、この人はふだんからこんなキャラで屑屋をやってるのでは、と思ってしまった。
バイク(カブではなくメイト)が入ってきたり、屋内舞台厳禁のアレをつかったりと、舞台上の仕掛けも充分。役者がどこから出てくるのかわからないから、スリリングだ。電車が走るとその音がきこえてきて、横シネみたいだった。
この劇のストーリーテーラー的な役を演じためづまりさんって、たしか去年の「レフト・アローン」上映会のときにいた人だ。化粧濃くってしばらく気付かなんだ。タムラくんといい、普段の様子とあまりに違うのでビビってしまう。「役者」ってすごい。演劇見るたびにいつも感服してしまう。

コメントする