8月に読んだ本

| コメント(0)

・ダニエル・キイス「タッチ」

 ”放射能汚染”で、肉体的・精神的・社会的に大ダメージを受ける話。原爆での放射能被害を知っていても、この話は残酷でショッキングなものだった。だって相手は目に見えない「塵(放射性物質のカケラ)」なんだもん。そして、いつ自分の身にふりかかるかわからない恐ろしさに気づかされる。東海村や柏崎でのこともあるし、他人事じゃない話。

・松尾スズキ「クワイエットルームにようこそ」

 精神科の監禁病棟でのあれこれ話。そこにいる人たちは、何ら普通の人たちで、そこかしこが少しずつズレてたり壊れてるしている。「普通なのに、間違ってここに着ちゃったんです」な主人公も、読み進めるとズレてたり壊れてたりしている人で、読み手である僕もそんな主人公に自らを重ねて、自分の中のズレ具合とか壊れ具合は如何ほどのものなんだろう、と省みたりする。
 解説を歌人の枡野浩一さんが書いていて、どうやら●●ネタを松尾さんに封じられたらしい。この作品を読み終えた直後に松尾さんが●●されたことを公表され、なんかこの二人って因縁づいてるなぁと思った。

・藤谷治「恋するたなだ君」

 猛暑日に涼みに行ったリブロで見つけた本。自分の殻の中でマイペースにやってきたたなだ君はある日突然恋をしてインチキな町のデタラメな人々に囲まれて、ひと皮もふた皮も向けてく話。恋をすると本当に人って変われるんです。序盤のたなだ君のマイペースっぷりにイライラしちゃったけど、後半の勇ましたといったら男でもほれちゃいそうなもんだった。


・片山恭一「世界の中心で愛をさけぶ」

 アキちゃんはかわいそうだが、朔太郎は地獄にでも落ちたらいいとおもった。おわり。

コメントする