・川上弘美「センセイの鞄」
大人びた子供のまま大人になってしまったツキコさんの気だるく冷めた日々が、センセイとの遭遇でやんわり融けてゆく過程が、読んでいて心地良かった。
・村上春樹「スプートニクの恋人」
”竜巻のように激しい恋”をするすみれに皆、恋をすると思う。ものすごく緻密に抽象的なことが描かれていて、読んでいる途中はやたらと混乱しているんだけど、読み終えたときに自分に確かな変化があることを実感しててしまう。読むことで、追体験ではなく、自分の身に起こったことのごく一部になってしまったようだ。
・吉本ばなな「哀しい予感」
”忘れていたことを思い出す”ただそれだけこのとが、こんなにも安心で自分が自分であることを居心地よくしてくれる。ということを教えてくれた。
・三浦しをん「秘密の花園」
すくわれることのない「少女」という生き物の日々の救われなさを息苦しいぐらいに描いている。もう本当に窒息しそう。少女じゃなくてよかったよ、なんて思いながらも自らの中に存在する”少女性”に気づく29歳(男)なのだった。
・田口ランディ「馬鹿な男ほど愛おしい」
自分ってしょーもない奴っちゃなぁと思ったとき、田口さんのエッセイを読んで叱ってもらうのだ。そして多くの叱咤とほんの一握りの勇気と抱くべき心意気をもらうんだ。「スカートの中の秘密の生活」とセットで読むのがオススメ。

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