・絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」
表題作は2年ぐらい前に見た「やわらかい生活」という映画の原作。寺島しのぶがスゲぇかわいかったのを覚えている。
小説のほうはドライな調子を心がけてる文調で満たされない日々を語ってる。その感じがどうも偽ってものを書いてるように思えてなかなか作品の中へ入り込めなかった。
もう一作の「第七障害」、語り口が三人称なのが中途半端で悔やまれる。
・枡野浩一「ハッピーロンリーウォーリーソング」
歌集「てのりくじら」と「ドレミふぁんくしょんドロップ」が一冊にまとまったお得な文庫。枡野さんの本を何冊も読んでいるだけに知ってる歌が大半で、それだけにパラパラっと読めてしまうかなと思っていたけど、そうもいかなかった。心に刺さる歌ではページをめくる手が止まってしまうのだ。知ってる歌だろうと知らない歌だろうと。
・江國香織「赤い長靴」
夫婦の話。ふたりともひとりぼっちで世の中から乖離してる。何となく、夫婦をやってる、ようであり、アイデンティティの狭間でどうしてよいのかわからないようでもある。
語り口が妻であったり旦那であったりして、ときに同じイベントを二人の視点から語られたりしてて、とても興味深い。それでもやっぱり夫婦ってわかんないや。

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