10月に読んだ本

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・嶽本野ばら「おろち」

 映画のパンフレットのオマケとしては最適なノベライズ。いままで少女や作者の投身の視点で語られていた物語が、今回は西条というステレオタイプの執事の視点によってなされてる。ステレオタイプの執事に感情移入できるわけがなく、淡々とページをめくり読み終えた。こちらでは一週間しか公開されなかった映画は見てない。

・近藤聡乃「いつものはなし」

 10代の頃に誰もがする、道を踏み外したような空想がそのまま描かれた作品。この人の、最近のすっきりしたタッチの絵で好きになったんだけど、昔のオドロオドロしたのもいいじゃないかと思えてきた。

・町田康,荒木経惟「俺、南進して。」

 ご存知アラーキーの写真に町田康の怒涛の文章が加わり、押し流されるように読んだ。主人公の綴る劇中話と過去と現在とがゴタゴタになって、わけわからなっても、それでも物語りは止まることを許さず、段落もなく、読点(、)だけで区切られた文章は、はじめ、ぎょっとしてしまったけど、中盤あたりからやみつきになってしまった。

・角田光代「トリップ」

 どこにでもあるような郊外の街での群像劇。皆さまざまな過去をひきずりながらその町で暮らし、どこかしらに居心地の悪さを感じ、それでもそこに住んでいる。

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