久々のブンメシ公演「グリーン・ジャパン」を観に山小屋シアターへ。
 山岳信仰ではなく「山さん」信仰(若干カルト)の村での舞台練習でのアレコレ。
 みながら、劇中の人物の過ごしてきた人生なんか想像し、クスクス笑う。自然信仰とか禁忌とか制裁とか、それで守られてきたバランスとかも考える。もちろん、そんな仰々しい、重たい劇ではないけど、奥行きがあるのだ。そして笑うべきでないシーンで笑えてしまう。ラストシーン、あれ泣くところじゃないっしょ。
今回公演には看板役者の河村くんも末武くんも出てはいないんだけど、末田さんの悪どい脚本や本気の舞台美術はいつもどおりだった。
 4日までの公演、この日はなか日だったもよう。

グリーン・ジャパンCM30秒ver

 およそ1年ぶりにやってきた山口洋さんのライブへヲルガン座へ。あろうことか寝坊をして(この日は計16時間ぐらい寝てた気がする)、30分ほど遅刻。前回も仕事で遅刻した気がする。なんだか申し訳ない。
 いつものように遠巻きに山口さんをみる。そういえば一度たりとも真正面の真ん前で山口さんのライブを観ていないことに気付く。あの人の強さやユーモアやどうしようもなさなんかを受け止める覚悟がないからだろうか、なんて深読みなことを考える。
 長旅の疲れからか、最近のキャラなのか、ヲルガン座の雰囲気がそうさせるのか、この日の山口さん若干コワレ気味。あーあーやっちまったなー、って思いながらも、ああゆう45歳に憧れてしまう。そしてやっぱりギター上手すぎる。アコギでやるフレーズじゃないよ、あれ。
 山口さんのライブは常連の多いだけに、再会の場ともなるわけで、訪れるごとに自分の立ち居地とか再確認する。ライブ後、山口さんのソロライブ版「Live at Cafè Milton」を買ってサインしてもらい、大きなゴツイ手で握手をしてもらう。強さを、ユーモアを、どうしようもなさを、少しだけわけてもらった気分。

 1の日につき横川シネマへ。市川準監督の遺作となった「buy a suit スーツを買う」。
 登場人物の声も街の音も取り込み、エキストラじゃない(?)通りすがりの人々も映りこみ、まるで他人のやり取りを覗き見してるような作品。
 ドロップアウトした兄その旧友とそれを訪ねた妹と元嫁と、それぞれの人生を背負い、映像で切り取られ、映画になってしまった、といった感じ。なんでもない映像でも音楽が重なると、映画っぽく、いや、映画になってしまうから不思議だ。
 有名な役者は出てこないし、引きで固定のカメラアングルばかりで華はないのだけど、それだけに、問題や提起を自分のものにしやすかったかもしれない。

 併映の「TOKYOレンダリング詞集」は、映像にフレーズを重ねたもの。なにかみたことある手法だなと思ったら、「和田ラヂヲの嫁に来ないか」の笑いを獲りにいかない版ってとこかな。なにかのCMっぽくもあった。

市川準監督「buy a suit スーツを買う」予告

 いやー、いい声対決(?)だった。
 ベロア合唱団は、メンバーがひとりづつ3曲ほど語り弾きをするスタイルだった。久々に聴くLengyoさんの歌、すばらしかった。喋りも素敵。
 そしてSOZOROの歌声もよかった。哀愁が虚空に響く。ワルツやシャンソンな曲調に、物語のある歌詞も聴き応えがあってよかった。
 youtubeにあったのを貼り付け。

SOZORO「酔い待ち喫茶」

 ヲルガン座へASA-CHANG&巡礼のライブにいってきた。初☆巡礼。摩訶不思議だった。えかった。十数年来の憧れのひとに逢えたわけだし。

 巡礼は、何年も前からCDは聞いていて、あの音は、間は、いったいどうゆう仕組みで鳴ってんだ?と不思議に思っていたけど、ライブを観て、なおいっそう不思議になった。あの青い機械(巡礼トロニクスというらしい)、ぜったい中にちっちゃい人が入ってるよ。「音」がスイッチになってるのはわかるんだけど、それが入るきっかけが全然つかめない。謎の解明は早々にあきらめて、ライブを楽しむことにした。タブラが叩き出すリズムが凄いんだわ。朗読される詩が何度も聞いてるのに泣けるんだわ。音の仕掛けとか気にしとれん。
 アンコールで「カクニンの唄」をみんなで大合唱して大団円。仕事でミスったとき、6番あたりがリピートしそうな素晴らしい唄。

 ASA-CHANGとU-zhaanさんが開演前から客席でお客と談笑する気さくさ。開演後にU-zhaanさんがジャージ(去年のカープユニフォーム風)を勧めてくれもしたけど、着てみたら案の定似合わないのと持ち合わせの関係であきらめる。「筆ペン日記」買ったのでASA-CHANGにサインして握手もしてもらい、完全に舞い上がる。だってスカパラつくった人だもん。ブルーハッツのバンマスだもん。

 13日の日曜日、ヲルガン座へ鎌仲ひとみ監督の「ぶんぶん通信no.2」上映会へ足を運ぶ。
 この前日までの3日間、上関では埋め立て予定地を示すブイを設置しようとする中電と、それを阻止しようと反対活動を行う祝島の方々の対立があり、今日(9月15日)現在もその対立は続いてる。そんな中の上映会。鎌仲監督も飛び込みで参加し、とても有意義なものだった。

 「ぶんぶん通信no.2」は上関の自然の豊かさにフォーカスがあてられた。水産資源としての価値はともかく、豊かな自然の象徴ともいえる生物がおおく群生し、なかには天然記念物や絶滅危惧類もいることを示した。そしてそんな自然の豊かさを多くの人が知らないでいることも示した。
 無知や無関心であゆがゆえに知らず知らずに加害の側へまわってしまっているかもしれないという危惧を感じる。知っていて何もできないでいるのも歯がゆいのだけど。

 上映後のトークではカッヤカーの原さんによる反対運動の様子が語られる。天気がよければ日差しと暑さが、雨が降れば寒くなり、高齢者の方々にはあまりにも辛いこと。抗議活動をしている祝島の方々に経済的な後ろ盾がいないこと。中電側にあまりに誠意のないこと。そして、中電のチャーターした船で取材をするマスコミのジャーナリズムのなさを知る。
 もう一人のゲスト、干潟探検家の岡田さんの話は勇気をくれた。彼は草の根的な活動で、竹原の「ハチの干潟」の埋立て計画を中止に追いやったらしい。現在24歳、ピュア。すげえ、山(行政)って動くんだ。市民活動の意義や力におどろく。

 質疑応答はヒートアップ。鎌仲監督がいるからかどうなのかアドレナリン出まくってた。おかげでやるべきこと、わかってきた。現地へ駆けつけることができればいいのだけど(釣り船をチャーターして応援にいくとか)、できることからやってみたい。まずは中電に意見を送ろう。自分の言葉で自分の意見を書き、送信ボタンをクリック。簡単なことだ。

経済産業省-原子力安全・保安院
https://wwws.meti.go.jp/nisa/index.html
(送るとなぜだかエラーがでる)

山口県-知事への提言
http://www.pref.yamaguchi.jp/cms/a11000/chiji-room/proposal.html

中国電力-ご意見・お問い合わせ
https://www.energia.co.jp/post/index.html

 祝島や上関原発問題は「UrauraNews」さんがまとめてくれています。また、上関での抗議活動を「RadioActive」さんがリアルタイムで書き込んでます。

UrauraNews
http://iwaijima.jugem.jp/

RadioActive
http://radio-active.cocolog-nifty.com/blog/

 最後に、RCサクセションのサマータイムブルースを貼り付け。電力は余ってる。あぶねぇいらねぇ。

 「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」の山下敦弘監督の心霊DVD「めちゃ怖」3部作の一挙上映イベントへ横川シネマに。ロビーに山下監督が普通にいて、予想通りオーラの欠片もなかったので思わず笑ってしまった。予想外にサラサラヘアーだったのも笑ってしまった要因。ちなみに、休憩中に山下監督とロビーで少し話をしたけれど、めちゃ話やすい人だった。

 「めちゃ怖」は「子宮で映画を撮る女」「ジャーマン+雨」の野嵜好美まつりだった。カイワレさんを説得する野嵜。唐突に霊能者ぶる野嵜。平然と「寝ました」発言する野嵜。「何か霊的に感じるものはある?」と聞かれ、たいした返答をしない野嵜。山下監督に説教する野嵜。トンネルで動揺しまくる野嵜。野嵜かわいいよ野嵜。今日来ればアイドル扱いされたのになぁ、野嵜。
 画面に映り込むものはちっとも怖くないのにありとあらゆる音響効果を使って怖さを捏造。ドリフのおばちゃんの笑い声的な、「ここ怖いところ」を音で教えてくれる親切さ、そしてあざとさ。
 2作観て帰る予定だったけど、1時間ちょっとという尺の長さもあってかテンポよくて3部見てしまった。そしてガンダーラ映画的な作品だなぁ、なんて思ってたらしまださんが絡んでた。なるほど。
 怖いけど笑える映画だったので、笑いどころを確認するためにもスクリーンで見るべき映画だと思った。映画ってかくあるべき。

めちゃ怖 呪われた心霊フィルム

精神

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 「選挙」の想田和弘監督作品「精神」@横川シネマ。春ごろから予告を何度もみて、いやでも気になる作品だったので見ることに。「選挙」もそうだけど、予告の仰々しさが本編で見出すべき本質を損ねてしまう気がする。

 とある精神科医院の観察ドキュメント。わりとありのままにそのままに映し出される現実をまじまじと観る。そこに思っていたほどの意外性はなかった。けれど、自分はそうとう健常者(差別的な意味合いも含む)なのだなと思い知る。気力なかろうが食欲なかろうが眠れなかろうが、全然健康だ、自分。へっちゃら。

 前作より、「カメラで撮っている」ことを感じる映像だった。盗撮っぽさがなく、撮り手と被写体の関係性がうかがえる。あいかわらず、「何」が写っているかを見る側が考えなければならないつくりなので2時間強という尺はかなり疲れる。


映画「精神」公式サイト
http://www.laboratoryx.us/mentaljp/index.php

映画『精神』予告編

(予習として)
障害者自立支援法(Wikipedia)

*ヲルガン座ゴトウイズミによる、こんなんあったらいいな~~~企画。自分の誕生日に誰からも祝ってもらえなさそうで一人ぽっちはイヤッなので自分で企画しました。一人一曲ゴトウの曲をカバー。あの悲劇がどうなるのでしょうか?でもメンバーがすごい。絶対面白いと思います。良かったらみんなで遊びましょう~~~
 というわけで観てきました。出る側じゃなくてよかった。次の出演者が直前のくじ引きで決まるため、終えた人とこれからの人とのテンション差がすごかった。鬼のようなシステムだ。
 仕事がおして半分くらいしか観れなかったけど、気になる人はちょくちょく見れた。イズミさんの怪奇な曲に皆さんてこずってて、それでもすごい人は別格!なステージだった。そして末武くんの司会スキル凄すぎだ。
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 写真はトリを飾ってしまったユッキー嬢。がんばった!

・角田光代「恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。」

 角田さんが不特定多数であるはずの読者にむかって「ここだけの話」をしてくれる、そして「あなたはどうですか?」と問いかけてくれる。読み終えた頃には角田さんとマブダチになったかのような錯覚さえも覚えてしまう、プレミアムなエッセイだった。

・橋本紡「流れ星が消えないうちに」

 死者との三角関係という重さがあるけど、瑞々しく、その実なにも起こらない物語。オチが弱かったけど、ダラダラ続いてほしい話だなと思いながら淡々と読む。

・忌野清志郎「忌野旅日記」

 忌野清志郎が大好きな「ダチ」と「旅」について大いに語った素晴らしい1冊。ちょっと威張ったりなんかしちゃったりして、ほんとうに語りかけるように綴られてて、本人が書いてるのかと思ったら、ライターが文字おこししてるってあとがきでバラしてた。忌野清志郎による挿絵(似顔絵)も愛があって本当に素晴らしい。

・嶽本野ばら「祝福されない王国」

 藤本由紀夫のオブジェを元に綴られた、報われない寓話の数々。話がヘンテコ(隠喩的なブラックジョーク満載)なのは、元となったオブジェがヘンテコだからかと、モノクロの写真を見ながらぼんやり思う。
 嶽本野ばらと藤本由紀夫といえば3年くらい前に現美でトークショーをやったんだっけ。後で知っただけに、見にいった友人が羨ましかったなぁ。

・はと「こびっちゃん-ちいさなごはんやさんのおはなし-」
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 絵描きでときどきお針子でたびたび旅人の友人「はと」があの店を舞台に絵本を執筆。読み手に歌を自作のさせてしまう仕掛けも見事なハートウォーミングな物語。全国を行脚する「ハト商店」にて販売中。