林由美香さんを知っている人がこの映画の感想を語るなら、必然的に「自分にとっての林由美香」を語るんじゃなかろうか。なので語ります。
 2004年9月18日、横川シネマにて「P-1 Relax」というピンク映画上映のイベントがあり、それは僕が映画館でピンク映画を見るという体験の始めての場になったのだけど、そのゲストが林由美香さんだった(他にいまおかしんじ,女池充,吉岡睦雄)。プロボーラーを目指す無口な女と郵便局員との恋(だったはず)を描いた秀作「たまもの」の上映後に現れたものだから、さっきまで全裸で腰振ってアンアン言ってった女の人が現実に目の前にいて、作中とはまるで違うサバサバでチャキチャキした人柄と、キャミソールにミニのデニムスカートという露出の多い格好にドキドキしたものだった。それっきりといえばそれっきりなのだけど、林由美香さんは忘れられない人なのだ。
 映画の内容について一応触れておこう。林由美香の亡霊に取り付かれた松江哲明監督が過去に林由美香さんと関わった男たちとロケ地を訪問し、林由美香が何者であったかを確認しあう旅。ロードムービーだ。カンパニー松尾,いまおかしんじ,平野勝之,ユ・ジンソン。それぞれが林由美香に憧れを抱き、リアルな林由美香を知っている男たち。
 平野勝之が語るシーンでなんだかわからないまま気持ちが高まってウルウルしてしまった。この人怒ってるんだわ、死んでしまった林由美香に対して。もう会えないことに憤っているんだ。AVとして撮影され、劇場公開までさたあの作品と同じルートの旅を男2人+αで行うことで気持ちが盛り上がったんじゃないだろうか、なんて邪推する。
 「東京の人妻 純子」のラストシーンを撮ってしまったことによって、あの作品が笑うに笑えないものになってしまった気がする(そもそもギャグ作品としてつくられたわけではないけど)。願わくば、この作品のラストは松江監督自身の体当たりで締めくくって欲しかった。
 12月5日まで横川シネマで公開。

あんにょん由美香オフィシャルサイト
http://www.spopro.net/annyong_yumika/

 七尾旅人vs百々和宏(MO'SOME TONEBENDER)のライブを観に横川シネマへ。だがライブを制したのはのっこんさん(fromカングルワングル)だった。
 七尾さんは昨年同様のスロースタート&お客いじりで自己を鼓舞する、いー感じのグダグダライブ。毎回のようにワンマンさせろ欲求も彼のキャラクターなら愛らしく聞こえる。ほっとけない感じのしょーもない奴。MCでなんども豊田道倫さんのことを褒めてらした(豊田さんがサントラを手がけた「あんにょん由美香」は今日より横川シネマで公開)。で、ラスト曲に「やけのはら」と組んでつくった曲のラップ部分を客にやらそうと、無茶振りで担ぎあげられたのっこんさん(天才)が登壇し、元のラップにオリジナルをかぶせて披露。「七尾旅人×やけのはら×のっこん」という奇跡みたいな仕上がりになってしまった。
 モーサム全然聞いたこと無いんだが、百々さんすごい良かった。アコースティックでの歌声が甘~いのだ。ときどき曽我部さんっぽく聞こえたりするメロゥ。エレキギターにかけたエコーの延滞時間にゾクゾクするギタープレイ、アコギのストロークもシュアだ。で、アンコール曲にのっこんさん(偉人)を招いての、satisfactionな内容のロックンロールな曲をセッション。なんかこの日のライブがこの1曲のためにあったかのような、そんな曲だった。のっこんさん、お疲れ(面識無いけど)!

 話は前後するけど、題目の映画を最終日の最終回にようやく見に行く。上映終わったはずの「レスラー」の予告編を観て猛烈に行きたくなる。レンタル待ちだな。
 安部愼一による同名漫画をベースに彼の半生を描いた作品。70年代映画へのオマージューのようで、内面を毒々しく描く映像に朦朧とする。美代子を演じる、女囚マリー,映画監督になる方法,東京残酷警察の町田マリーのエロエロな脱ぎっぷりも、覚めたセリフまわしも素晴らしい。
 ガロ作家がカメオ出演してて、しまおまほ、杉作J太郎、つげ義春(クレジットで気付いた、どの人だったのだろう)、原マスミ(同じくクレジットで気付いた)と、マニアックに楽しめるのだけど、三上寛の存在感は異常だった。初めて動いてる姿を見たのだけど、声が歌声そのままで、「あ、三上寛!」と思い、その容姿のオジサンっぷりに妙に納得してしまった。来月にヲルガン座に来るらしいのだけど、見たいような恐いようなそんな複雑な心境だ。たぶん恐いもの見たさに行くんだと思う。
 作中でも触れているように、息子さんらはSPARTA LOCALSのメンバーらしい(2009年9月解散)。この映画にあのエンディング曲なのだけど、妙にグっときてしまう。

「美代子阿佐ヶ谷気分」公式サイト
http://miyoko-asagaya.com/

 「ヒロシマ平和映画祭2009」というのが先日から始まってて、そのオープニングは完全版の16mmフィルムが上映された。けど、見に行ったサロンシネマの35mm版は、一部シーンが欠如してるらしく、安保闘争のエピソードに突き詰めの甘さがあった。
 原爆投下から21年後の広島。平和記念公園で土産売りをする母と、就活中の高校生の娘のエピソード。日常の生活に原爆の影が常にあり、気丈な母は次第におかしくなり、娘の健気な明るさが救いだ。
 ざっと計算すると「娘」は僕の父親と同年代なのだ。その頃の広島。今では信じられないけれど、バラックみたいな住居が密集し(原爆スラム)、多くの人々がそこで生活をしていて、「あたりまえの社会基盤」に乗っかろうと必死になっている。そして、「あたりまえの社会基盤」に乗っかれない憤りがこの作品の中核だ。
 「おばさん被爆者?ふうん、大変ね」「全部原爆が悪いんよ、仕方ない」「思い出したくも無いんよ、ピカなんて」劇中のセリフがいちいちグサグサと突き刺さる。モノクロながら鮮やかなコントラストで描きとおした「画力」もあった。

ヒロシマ平和映画祭2009
http://sites.google.com/site/peanutsff/

 平田オリザ率いる青年団の公演を連日見てきた。

 2作品とも、とある研究室での研究員や学生や来客とのやりとりで、それぞれ独立した作品ではあるけれど、同じ研究室の別の時間での出来事なので作品同士のリンクがある。同じような出来事が起きたりもするし、セットで見ればより楽しめたと思う(セット割引ほしかった...)。

 「北限の猿」に「カガクするココロ」に出てきた人物が噂話としてでてきて、「北限の猿」だけ見た人はその人物についてイメージしにくいんじゃなかろうか。なんて思う。逆に「カガクするココロ」を見てしまったがためにイメージが固定されてしまうってのもあるかも。2作品に出演してる役者もいて、しかも役がシャッフルされてて、見ていて混同してしまったし、2作品のリンクというかアンリンクを楽しめもした。

 青年団ならではの、会話で劇を進行するスタイルは、演劇のなかでいちばん好きなものだけど、今回の会場の広さだと、どうも平板なような、それでいて抑揚があるとあざとくかんじてしまったり、と「声」の性質にちょっと引っかかるものを感じた。特に客に背を向けて喋るシーンの声の出かたの大げささ。大きな声を出さないと客席に届かないから仕方ないのだろうけど、喋りが大げさが気になってしまった。

 「カガクするココロ」の杉浦役の子が超かわいくて、「北限の猿」の回では受付やってて、どうしようかと思った(もちろん、どうもしないし、どうすることもできないのだ)。それから、平田オリザさんが開場時も終演後も終始所在なさそうに佇んでおられた。ちょっと笑えた。

 上関原発についていろいろ思うことあって、書いておきたいのだけど、情報不足と、偏った私見な感じになりそうなので、リンクとかをまとめて書くだけにします。


  • 「上関原発を考える広島20代の会」ブログより

【緊急署名!】祝島島民・シーカヤッカーへの仮処分申請の取り下げを求める嘆願書
http://hiroshima20.jugem.jp/?eid=28
これは中国電力が祝島島民の会などに対して起こしている仮処分申請を取り下げるように求める嘆願書です。この申請が通ると、反対運動どころか埋立て予定海域で漁をすることもできなくなり、漁業で生計をたたている島の人々の生活に直接打撃を与えてしまうのです。用紙は個人用と団体用の2種類あり。署名は直筆で。11月20日締め切り(必着だと思います)。


  • 「ひろしま草の根」メーリングリストより

11月16日 上関原発はいらない中国電力前行動
http://groups.yahoo.co.jp/group/hgr/message/4953
10月初旬よりやっている、広島市中区小町の中電本社ビル前でのランチタイム活動の、11月16日(今日)の報告。先日、NHKで放送されたドキュメンタリーの影響の大きさが伺えます。次回は11月18日。


  • 「ITALHERO [mixi]&2ch」ブログより

上関田ノ浦よりお願い 転載協力よろしく(上関原発関連))
http://yaplog.jp/italhero/archive/6
(転載元)mixiたけるさんの日記
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1336882634&owner_id=9411324
反対している地元住民との具体的な対話もなく、埋立て工事が進められようとしています。抗議・阻止活動の拠点は祝島と田ノ浦の山小屋に移り、現地では物資が不足しているようです。送り先はリンク先に載ってる住所へ。
雨ガッパ(雨風防げるもの)、
インバーター付発電機、
寝袋、
食料品全般(特に保存がきく物)、
米、
カロリーメイト(カヤックの上で食べれるもの)、
ヘッドライト、
あったかい靴下、
寒さを防げるインナー、
シャツ(海の上のため速乾性のもの)、
軍手、
カセットコンロのガス、
ホッカイロ等


  • 「瀬戸内シネマ」HPより

映画「祝の島」ラッシュ上映と纐纈あや監督との座談会
http://setouchi-cinema.net/
現在製作中の祝島の人々の生活を記録したドキュメンタリー映画「祝の島」の制作途中の映像を監督のライブコメンタリーとともに上映。
11月17日18:30~山口県柳井市3718-16アクティブやない2階視聴覚室にて。料金1,000円。


  • 「写団「のら犬」写真三昧」掲示版より

写真展
http://9126.teacup.com/4no3/bbs/398
「私景祝島」山田イサオ写真展
2009年11月25日(水)~12月1日(火)
10:30~18:00(初日13:00から,最終日17:00まで)
ギャラリー ブラック
広島市中区鉄砲町4-5(地図→
(082)211-3322
<写真展内容>(ニコンサロン bisより引用)
瀬戸内海に浮かぶ祝島(山口県上関町)は、強風から家を守るために作った石積みの練塀と迷路のようにある狭い路地が異空間へと導いてくれる島である。作者はその魅力にとりつかれて訪れるようになり、はや5年が過ぎた。
どこの島も人口は減少傾向にあり、人口約600人のこの島も例外ではなく過疎化への仲間入りをしているが、島民には悲壮感や暗さもなく、写真をあげれば何かをもらって帰るという人情味あふれる人々が住む島である。それでも盆と正月には家族が帰省して賑やかになり、島は若返る。そして島の人とのコミュニケーションをとりながら撮影することにより、作者はたくさんの思い出を作ることができた。
しかし気がかりのこともある。将来、島の近くに原子力発電所建設の予定があり、島民には大きな不安となってきている。


  • ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さんが祝島入りしたようです。

11月16日のようす
http://twilog.org/soulflowerunion/date-091116
11月17日のようす
http://twilog.org/soulflowerunion/date-091117
「室津港に到着。ここからは船」で、もしやと思っていたら「上関町・祝島、到着」ときてビックリ。仕事しながらチラチラみてたのですが、twitterスゲーって思いました。その人が今どこで何してるかが、公開している範囲内とはいえ、わかるというのはすごい。


  • 「六ヶ所村で自然を返せと叫ぶ。」ブログより

11/17 行政刷新委、もんじゅと高レベル放射性廃棄物事業の仕訳
http://d.hatena.ne.jp/aresan/20091116/1258373043
連日話題の「外郭団体切り」の仕分け作業に事故ばかり起こす高速増殖炉(実験炉)「もんじゅ」が掛けられるそうです。この結果次第でプルサーマル計画に影響が出るんだろうか?どうかろうか?やり取りも含めて興味深いです。


  • 追記


BE-PAL12月号P104にモノクロ記事ですが、上関原発の反対運動についてのっています。およそ1/3ページほどのスペース。コンビニで買える全国誌にやっと取り上げられた。
DSC00244.JPG

 つぶやいてコミニケーションするソーシャルサイト、twitter(http://twitter.com/)に登録してみました。
 基本的につぶやきを眺めるために登録をしたので、自らつぶやくことはほとんどしない方針です。僕のつぶやきにコンテンツとしての価値はないでしょうし。
 ただ、ブログを更新したときにその旨をプラグラムで知らせる機能をつけたので、更新チェッカーにはなるんじゃないかと思います。

http://twitter.com/teramott

 いろんな人がいるもので、探してみるとけっこうおもしろい(フォローするしないは別として)。mixiがアクセス稼ぎにいろんなコンテンツ盛り込んでしまい肥大化してわけわからない状況なので、つぶやくだけというシンプルさが心地よいです。メールでするような個人的なやりとりをつぶやく人もいるほど、オープンなのもよい(非公開にもできます)。短絡的感情的なつぶやきはイタイな~なんて思うこともあるけれど。

NOISE

| コメント(0) | トラックバック(0)

 ヲルガン座企画、真夜中のミッドナイトショー!。今回はNOISEの上映と、「私のnoise編」と称しての「JAILBIRD Y」「stabilo」「Prickly Pear」のライブ付き(30分は少なすぎた)。歪み、デレイをかけ、ハウリングさせて、リズムから離れていってもなお曲となる、音。ふだんノイズもグランジもオルタナもエレクトロニカも見ないものだから、見れないメンツを一気に見れた。にしてもこの手のライブは機材が大変なことになるなぁ(撤収おそろしく早かった)。
 本編の映画のほうは、かなり寝てしまった。インタビュー無し、テロップは演奏者と曲名のみと最小限。ライブ映像に他の映像素材をオーバーレイさせるもその像が歌詞とリンクしてるのかどうか判断できず。終盤30分の歪みとディレイとの応酬で眠気が吹き飛ぶ。隙間なく敷き詰められた音に囲まれて、なんだかわからないまま高揚感をひしひしとつのらせて映画は終わった。
 しかし僕はソニックユースをほとんど知らないので(1,2曲耳に覚えがある程度)、どの方がメンバーなのかわからず。もっと予習をすればミーハーな見方ができたかもしれない。
 この日の最大のオチはイズミさんが学生時代ソニックユースの大ファンで、同じベースを使っていた程だった、という衝撃の事実。今の路線と全然違いますやん、と思いつつ「サイケ」だけは継承してるかもなんて思い直す。

映画「NOISE」公式サイト
http://www.noise-bb.jp/

 湯浅湾のライブへ横川シネマへ。
 ほとんど何の予備知識も無く見に行ったけど、骨太なロックバンドだった。音楽評論家が引き連れているだけあって(?)、湯浅さんを囲むバンドメンバーの演奏は申し分の無いものだった。
 各国で発売されたビートルズのレコードを聞き比べる第一部、ゴトウイズミさんによるドン底系メルヘンたっぷりだった第二部、そして湯浅湾による爆音骨太ロックな第三部と、一貫性があるのかないのかわからない具合がたまらなかった。やたらビールがすすむライブでもあった。
 終演後、デザインよかったので久しぶりにTシャツ買う。物販充実しまくりだった。

湯浅湾HP
http://www4.point.ne.jp/~mtk/index.htm

MySpaceがあることを今知った。
http://www.myspace.com/yourassaone

視聴をyoutubeに頼りすぎてる昨今。

 ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザンとしては2年ぶりとなるライブをまたまた横川シネマでやってくれた。今夏フェスタ・デ・ラマに来てくれたのだけど、船の時間の関係で見逃してしまった、ソウル・フラワー・ユニオン。なだけに、ものすごく楽しみにしていたし、そして実際、すごく楽しいライブだった。
 あれこれ書くと陳腐になるけど、トリオというシンプルな編成、ステージと客席との近さ(物理的にも精神的にも)、お客さんの層のバラバラさ、演奏する曲の振り幅の広さ。と、最高!だった。
 4月ぶりのリクオさんはソロもよかったけど、こうしてバンドとなっても彼の色を出せる演奏とパフォーマンスはやはり素敵。来年1月17日にヲルガン座で矢野絢子さんとの2マンがあるので是非にも行っておきたい。
 終演後に、ソウル・フラワー・ユニオンのライブアルバム「エグザイル・オン・メインビーチ」買ってサインをいただいて、満足。

DSC00241.JPG
 ものすごく久しぶりに県立スタジアムにやってきた。数えたら13年ぶりだ。そして平和マラソンは14年前に補助員(手伝い)として参加して以来で出場は初だ。
 ゼッケンもらいに補助グランドに行くと、そこにはステージがあり、出店が囲い、真ん中でおのおのがリラックスしてて、これはまるで、フェスじゃないか、野外フェス。よく見たらコスプレや着ぐるみの方なんかがいて、お祭りなのだ。競技大会しか出たことないからアウェイな感じを受ける。けど開会式で自分の周りに本気系の方が多くいたのでいい緊張感もあった。
 事故防止のため号砲を鳴らさないスタート、車道を占拠して駆けるコース、狭く小回りな折り返し点、残り1,2,3kmのみと距離表示の少なさ、スタジアムでの歓声に包まれてのゴール。と、初参加なので戸惑いも多かったけど、楽しく走れた。結果は43分39秒(277位)。良くも悪くも「いつも通り」の走りだ。
 普段ひとりで黙々と走っているだけに、人と走るのは楽しい。どこまで走っても自分の周りに自分と同等のペースで走る人がいて、残り2kmのところで女の人に抜かれたり(スパートというやつだ)、最後の100mの直線でダッシュしてきた高校生に抜かれたり(ダッシュする余力なんてない)と、滅多にない経験を幾つもさせてもらった。
 今年はマジ系の10kmを楽しんだけど、仲の良い仲間同士でワイワイ5km走るのもアリだと思う。フェスなので楽しんだ者が勝ち、なのだ。

 1974年にワールド・トレード・センターのツインタワー間での綱渡りをした様子を、インタビューと映像でまとめがドキュメンタリー。
 当時を語る面々の表情が本当に良い。演技でもしてるのかと思ってしまう程、目線の動きが見事で、その表情に当時の写真や映像を重ねるものだから臨場感が増す。
 一人では成し得なかった偉業(逮捕されたが)。言葉も満足に通じない一晩限りのチーム、ちゃんと見張ってる警備員。ゾクゾクしながら見守った。そして綱渡りシーン、あまりに現実離れしすぎてて、しかもBGMがサティのジムノペティで、CGか合成に思えてしまった。にしても地上400メートルってモノクロ写真で見てもゾっとする。
 2001年9月11日のテロのことはノータッチだった。何か絡めてくるかと思ったのだが。

映画「マン・オン・ワイヤー」公式サイト
http://www.espace-sarou.co.jp/manonwire/

・古川日出男「ボディ・アンド・ソウル」

 これは、日記の体を成しているけど、フィクションなのかもしれない。フェイク日記、なのかな。
 編集者と飲み食いし(んんんんんん、羽喰さん最高!)、小池さんと会食し、妻の亡霊に追われ、妻に成り代わったと思えば、思わぬ入れ子構造だった。どこまで本当なんだろ、どこまでフィクションなんだろ。

・吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えて暮らした」

 こんなサンドイッチ屋があったなら、毎日通うのに!と思うほどの理想のサンドイッチ屋が登場するのだ。パン屋の惣菜としてサンドイッチはあるけど、サンドイッチの専門店はなかなかないよなー。と、スープを作る話なのにサンドイッチのことばかり考えてしまった。

・村上龍「THE MASK CLUB」

 無性にエロい話が読みたくなり、表紙にオッパイ写ってるし、と読み出したが、エロくはなかったー、残念。村上龍の文章って乾いてるからエロを書いてもエロくならないのかも。

・佐藤りえ「フラジャイル」

 桝野さんのついったーを眺めていたら短歌を読みたくなったので(詠むまでは至らず)。久々に歌集買った。
 全編を通して、瑞々しく孤独で強がりな女性を想像する。佐藤さんはブログを書いてらっしゃるが、この歌集のとはまた違った印象を得る。