平田オリザ率いる青年団の公演を連日見てきた。

 2作品とも、とある研究室での研究員や学生や来客とのやりとりで、それぞれ独立した作品ではあるけれど、同じ研究室の別の時間での出来事なので作品同士のリンクがある。同じような出来事が起きたりもするし、セットで見ればより楽しめたと思う(セット割引ほしかった...)。

 「北限の猿」に「カガクするココロ」に出てきた人物が噂話としてでてきて、「北限の猿」だけ見た人はその人物についてイメージしにくいんじゃなかろうか。なんて思う。逆に「カガクするココロ」を見てしまったがためにイメージが固定されてしまうってのもあるかも。2作品に出演してる役者もいて、しかも役がシャッフルされてて、見ていて混同してしまったし、2作品のリンクというかアンリンクを楽しめもした。

 青年団ならではの、会話で劇を進行するスタイルは、演劇のなかでいちばん好きなものだけど、今回の会場の広さだと、どうも平板なような、それでいて抑揚があるとあざとくかんじてしまったり、と「声」の性質にちょっと引っかかるものを感じた。特に客に背を向けて喋るシーンの声の出かたの大げささ。大きな声を出さないと客席に届かないから仕方ないのだろうけど、喋りが大げさが気になってしまった。

 「カガクするココロ」の杉浦役の子が超かわいくて、「北限の猿」の回では受付やってて、どうしようかと思った(もちろん、どうもしないし、どうすることもできないのだ)。それから、平田オリザさんが開場時も終演後も終始所在なさそうに佇んでおられた。ちょっと笑えた。

 久々のブンメシ公演「グリーン・ジャパン」を観に山小屋シアターへ。
 山岳信仰ではなく「山さん」信仰(若干カルト)の村での舞台練習でのアレコレ。
 みながら、劇中の人物の過ごしてきた人生なんか想像し、クスクス笑う。自然信仰とか禁忌とか制裁とか、それで守られてきたバランスとかも考える。もちろん、そんな仰々しい、重たい劇ではないけど、奥行きがあるのだ。そして笑うべきでないシーンで笑えてしまう。ラストシーン、あれ泣くところじゃないっしょ。
今回公演には看板役者の河村くんも末武くんも出てはいないんだけど、末田さんの悪どい脚本や本気の舞台美術はいつもどおりだった。
 4日までの公演、この日はなか日だったもよう。

グリーン・ジャパンCM30秒ver

 山小屋シアターにて京都の豊島さんという方の芝居「かえるくん、東京を救う」を見る。
 前日になって横シネでチラシを見つけ、村上春樹原作の劇ってだけで飛び込むようにして観る(観劇前にチアスで食べたオムライス(1350円もする)がめちゃおいしかった)。
 いちおう「朗読劇」という名目なのだけど、本は時々かざすだけでページもほとんどめくらず、多分1回か2回ぐらいしかめくっていなかった、あのタイミングでページをめくるのも演出の一環なんだろう、本読んでないじゃん、これは完全に「一人芝居」だ、舞台装置のある落語といってもいい。ひとりで片桐、かえるくん、ト書き(ナレーション)、etcと声をコロコロ変えながら、表情ゆたかに明瞭に目線を動かしながら演じてらした。
 一人で黙々と読んでもおもしろい村上春樹ワールドを他人のフィルターを通して観る事はとても新鮮で感動的だった。かえるくんが関西訛りで喋るなんて、こもったような仰々しい喋り方で喋るなんて想像できたとしても、その声を聞くことなんてできなかっただろう。捉えようもなさそうな、スルメのような薄さとか闇とか病室を覆いつくす大量の蟲とかを説得力をもって語ってもらえた。
 原作も読みたくなった(「神の子供たちはみな踊る」に収録されてるらしい)。あとドストエフスキーの白夜やトルストイのアンナ・カレーニナも。村上春樹作品読むと作中に出てきた音楽や作品を読みたくなる、劇を観てもやっぱりそうなる。

 「青いそらとうみの上映会」@ヲルガン座
 職場呑みがあったので途中からの参加。「祝島通信」をまるまる見逃し、「六ヶ所村通信vol.4」の途中からみることになった。

 スクリーンのなかでは「六ヶ所村ラプソディー」をはじめ、「STOP ROKKASHOプロジェクト」などにより六ヶ所村のことを知った人々が行動を起こし始めていた。そして「六ヶ所村ラプソディー」に出てきた人々のその後も。
 やはり山は動かない。映像を見てふつふつと行き場のない憤りがこみあげる。この程度ではまだ無力なのか。もっと多くの人に知ってもらわないといけない。

 上演後のトークで祝島出身の友人と祝島に通い写真を撮ってる方の口から語られる島の「豊かさ」。それはお金や数値に表れない、人の心の中に生まれる豊かさだった。翌日見た写真展をみたらそれを確認できてうれしかった。

いろいろ貼っておきます。

一分で分かる 「上関原発史」

「祝島通信」はyoutubeでみれます。
祝島通信01祝島通信02祝島通信03祝島通信04

祝島ホームページ
http://www.iwaishima.jp/

STOP!上関原発!
http://stop-kaminoseki.net/

ストップ ロッカショ.jp
http://stop-rokkasho.jp/

六ヶ所村ラプソディー
http://www.rokkasho-rhapsody.com/

熊本編

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 山小屋シアター青年団の「隣にいても一人」熊本編を見に行く。

 こりゃ熊本では暮らせそうにないぞ、ってくらい言葉がわからなかった。去年広島編みて劇の流れとストーリーわかってたのでなんとかついていけたけど。

 縁もゆかりもない熊本。皆普段あんなふうに喋ってるの?わざとらしいぐらいの九州なまりに序盤ポカンとなり、口論で早口となればまったく聞き取れず。役者さんたちはちゃんと「喋って」いただけに、どうして自分にはわからないのかと終始首をかしげながら見ていた。聞き取ろうと必死で、劇を見る余裕がなかったのかもしれない。

 昨年見た広島編との大きな違いは兄弟の設定かな。若い兄弟だった広島編に対して中年兄弟の熊本編。弟がキモくって、語尾のニュアンスがそれを強調してて端々おかしかった。

 一年ぶりの観劇で、若干言葉がわからなかったけれど、結果けっこう楽しめた。

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